鼻から酸素を吸えるように取り付けられたチューブ
熱でうなされて意味のわからないことを言っていた。
うちつけ、あしつけ?がどうとかと言っていた。意識が朦朧としているのかもしれない。
心が麻痺したように悲しみも恐怖も感じていなかった。麻酔みたいな何も無い感じない、フラットな心。
でも毎日夢でうなされて全然本当は大丈夫なんかではないのだ。
今日久しぶりに「あぁお母さんはこれから死んでいくんだな」とつくづく思ってしまった。
お母さんと過ごす時間がとても大事なのに、苦しんでる姿を見るのが耐えられなくて逃げたい。
お母さんのこと忘れていたい。
忘れて色々なことしてる間「でもお母さん生きてるし、会いたい時会おうと思えば会えるし」
っていう安心感みたいな錯覚で誤魔化して逃げて、お母さんのこと忘れたい。